市川健治 個展
『祭・百景借景』
全国の祭りの風景から切り取られた小さな一片の写真
緻密な計算によりその一枚一枚が完璧な位置に収まる時
突如現れる壮大な世界
無数の祭りがちりばめられたミクロの写真から
華麗なるマクロの浮世絵が生み出されていく
現代に蘇った美しきネオジャポニズムFESTIVAL!
市川健治の全ての作品は、自身が1990年に考案した「ピクセル・モンタージュ」
という独自の技法を用いて制作されています。
「ピクセル・モンタージュ」とは作品毎にテーマに応じて必要な画像や写真を
大量に集め、それらの画像を小さな正方形に切り抜き、それらを貼り合わせて
全く別の新たなイメージを構築していく技法です。
作品を離れて観ると小さな画像で作られた大きなイメージが浮かび上がり、
近づいていくと大きなイメージを背景にした無数の小さな写真が現れます。
今回の個展『祭・百景借景』では、北斎や広重の浮世絵等をモチーフに全都道
府県の約570の祭りの風景から切り取られた画像によって構成された作品が並
びます。(一つの作品には約2400枚以上の画像が使用されています)
市川健治が造り出すマクロとミクロの両方の風景を楽しみながら、誰もが心の
中にある自分の「祭り」を探していく、この個展で多くの方々にそんな不思議
なご体験をしていただければと思います。
[nggallery id=4]
市川健治プロフィール
アーティスト。1967年、長野県生まれ。1997年、武蔵野美術大学大学院造形研
究科修了。東京在住。
1990年に考案した「ピクセル・モンタージュ(Pixel Montage)」という技法を
用いた作品のスタイルで、日本グラフィック展、日本ビジュアル・アート展、
APA日本写真ビエンナーレ、プリンツ21グランプリ展、現代日本美術展、岡本
太郎現代芸術賞等、数々のコンペティションで受賞歴を持つ。
東京・名古屋・上海・ニューヨーク・ミラノ・ボローニャ・アムステルダム・
ゲント・ヴィースバーデン・ブエノスアイレス等、国内外を問わずアートフェ
アや展覧会に出品。壁画・雑誌・書籍・DVDブックレット・TV・iPhone/iPad
用アプリ等、様々なメディアやイベントでも作品を展開。「ウタマロケンジ」と
しても活動中。
市川健治 http://www.facebook.com/turbinet.jp
ウタマロケンジ http://www.gathering-art.com
「祭り」作品のコンセプト 市川健治
記憶の中に、祭りが在ります。
目を閉じると、その祭りの音や匂いや沢山の人々が在ります。活気が在ります。
わくわくします。
今も祭りにいくとわくわくします。
ずっと昔から、皆、そうだったにちがいない。
いろいろな祭りがあるものだなあ、と思い、
日本全国の祭りの画像を集めました。
画像一枚一枚を観ていると、いつのまにか祭りに参加しています。
集めた祭りの画像を使って、皆が知っている今の風景や名所、昔の風景や名所
(浮世絵)、を制作しています。
出来上がった景色を観て、その景色を楽しんでいただけたら、
祭り一枚一枚を観て、懐かしさを感じていただけたら、楽しんでいただけたら、
嬉しいです。